借金をした人でなくても知っている「ブラックリスト」という言葉。債務整理を検討している人であれば、だれもが不安に思いますよね。
借金の返済が滞ったり債務整理をすると、金融事故情報が信用情報機関(CIC・JICC・KSCC)に登録されます。このことを「ブラックリストに載る」と表現いいます。
ブラックリストという名前のリストがあるわけではありません。ブラックリストという呼び方は広く世間一般に知れ渡っていますから、業界でもよく使われています。
この記事の目次
ブラックリスト(信用情報機関)に載る理由とは
事故情報がブラックリストに載る理由は下記の通りです。
- 債務整理をする
- クレジットカードや消費者金融で3ヶ月以上の支払遅延がある
- 保証契約によって保証履行(代理弁済)が行われた
- 多重申込をした
- 携帯端末の分割払いが未払い
1.債務整理をする
任意整理・特定調停・個人再生・自己破産などの、債務整理手続きを行うと信用情報機関に個人情報が登録されます。
弁護士や司法書士に債務整理手続きを依頼すると債権者へ受任通知が送られますが、受任通知が届いた時点で信用情報機関へ登録されます。
2.3ヶ月以上の支払遅延がある
クレジットカードで買い物をしたり、キャッシングで借りたお金を期日までに返さず、その後も返済しなければ「延滞」という記録が残ります。
ブラックリストに載るのは3ヶ月以上の支払い遅延があったり、2カ月の支払遅延が何度もあった場合です。
なんども延滞を繰り返すとクレジットカードが強制解約になります。
奨学金の滞納でもブラックリストに載る
大学や専門学校の学費として借りた「奨学金」を滞納してもブラックリストに載ります。
滞納しそうな時は、まずは奨学金を借りた期間に電話で連絡しましょう。
参考:奨学金を債務整理する時の注意点は?保証人にできるだけ迷惑をかけない方法
保証履行(代理弁済)が行われた
住宅ローンや奨学金を借りる際に保証会社を付けていた場合、期日までに返済できないと保証会社が代わりに払うことになります。
保証会社があなたに代わって弁済したときにもブラックリストに載ります。
3.多重申込をした
短期間に複数のクレジットカードを申し込むと、不正利用を疑われて審査に通らなくなります。目安としては、一か月に3種類以上を申し込むと危ないです。
クレジットカードの申し込み情報が記録されるのは6カ月間です。多重申込で審査落ちしたら、最後の申し込みから6ヶ月経つまでは申し込みしないほうがよいでしょう。
4.携帯端末の分割払いが未払い
スマートフォンの普及とともに、2年縛りなどで毎月の利用料を割引したり、端末代金を実質無料とするようなサービスが当然となっています。
携帯端末の分割払いを利用すると、CICに支払い状況などが登録され、分割支払いが滞った時には延滞情報が登録されます。なお、携帯電話の月々の利用料ではなく『端末の分割払い』です。
ブラックリストに登録されてできなくなること
ブラックリスト入りしてできなくなることは、下記のようなことです。
- 新規にクレジットカードや銀行カードローンを作れなくなる
- 今あるカードが使えなくなる
- 住宅ローン・自動車ローンが組めなくなる
基本的には新規の借入ができなくなります。
信用情報機関を参照できるのは加盟している金融機関だけですから、転職活動や賃貸物件の審査には関係ありません。
関連:任整整理後、住宅ローンや自動車ローンを組めるようになるのはいつ?
関連:債務整理してブラックリスト状態になっても賃貸物件の審査や更新に問題ない?
代表的な3つの信用情報機関
多くの金融機関が加入している信用情報機関は下記の3つです。
債務整理をしてブラックリストに載る期間は、債務整理の種類や情報機関によって異なります。
債務整理すると最低でも5年はブラックリストに載ります。
自己破産 | 個人再生 | 任意整理 | |
---|---|---|---|
株式会社日本信用情報機構 (JICC) |
5年 | 5年 | 5年 |
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | 5年 | 載らない | 載らない |
全国銀行個人信用情報センター (KSC) |
10年 | 10年 | 載らない |
原則として、ブラックリストに載った情報を消すことはできない
基本的に、自力でブラックリストに載っている情報を消すことは出来ません。
一度登録されると、5年から10年の時間が経つまではどんな手段を使っても残ります。
ただし、誤った信用情報なら信用情報機関に通じて削除してもらうことができます。「ブラックリストから名前を消します」という業者もいますが、100%詐欺なので間違っても利用してはいけません。
金融機関独自の『社内ブラックリスト』は永久に消えない
銀行や消費者金融には、その会社が独自に保有する『社内ブラックリスト』があります。
お金を貸す側としては顧客に債務整理をされたら大きな損です。同じ人にお金を貸して再び債務整理されるわけにはいきませんから、社内にブラックリストを作って顧客のデータを管理しているのです。
信用情報機関に登録された情報は5年から10年で消えますが、社内ブラックリストは永久に残ります。
社内ブラックになっている場合、仮に信用情報機関に履歴が残っていないとしても、その貸金業者からお金を借りるのは非常に難しいです。
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