考える男

妻に内緒の借金があるのだけれど、債務整理すると妻が請求されてしまうのだろうか…

考える女

うちの旦那が借金していたんだけど、私にも返済義務があるのかしら?

原則として、配偶者の借金は返済義務がありません。夫に借金があって貸金業者から「夫婦なんだから返済するのが当然でしょう。」なんていわれても、妻に返済する義務はありません。

返済義務のある夫のみが債務整理すれば生活を再建していける可能性が高いです。

しかし、例外的に

  • 日常家事債務
  • 連帯保証人になっている
  • 共有名義の借金

上記の3つは配偶者にも返済義務があります。この3つについて解説します。

※相手がヤミ金業者なら正論をいったところで仕方ありません。ヤミ金に対応している弁護士事務所に相談することをおすすめします。

日常家事債務とは?

日常家事債務とは、借金の理由が「日常生活に使うお金」だった場合のことです。

  • 生活必需品の購入
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 医療費
  • 教育費

民法761条では、日常家事債務は夫婦で連帯して責任を負うと定められています。

このような理由で借金していた場合は、夫婦が連帯して支払わなければいけません。

民法761条(日常の家事に関する債務の連帯責任)

夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。

日常家事債務かどうかの基準をざっくり言えば『夫婦の共同生活に必要な経費』です。自宅は夫婦生活に必要なので、賃借人の名義に関わらず夫婦が連帯して家賃を支払うことになります。

日常的ではない高額な洋服などは日常家事債務とはなりません。高額なスーツや時計、指輪、などは、購入者だけが普段すべきと考えられます。(ユニクロで購入した服など、日常的な範囲のものなら日常家事債務となります)

連帯保証人や共有名義になっていれば返済義務がある

住宅ローンや個人事業ローンなどは

  • 夫が申込者、妻が連帯保証人
  • 夫婦の共有名義(連帯債務者)

こんな条件で借りることがあります。連帯保証人になっている場合、本債務者が滞納すれば、連帯保証人にも支払い義務が生じます。離婚後に別れた夫が滞納し、連帯保証人の妻に請求がいくケースなどもあります。

連帯債務なら自分自身が借金をしているので、当然に借金の返済義務があります。

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