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債務整理全般

債務整理をしても滞納した税金を減額することはできない

結論からいうと、税金・年金・国民健康保険料は「非免責債権(支払い義務が免除されない)」であり、任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理をしても減額したり支払いを免れたりすることはできません。

銀行や消費者金融は督促の頻度が高いため、そちらの返済を優先してしまい、住民税や国保の支払いが後回しになる方が多く見られますが、実は最優先で払うべきなのは税金の方です。

この記事では、税金が払えなくなったときにどう対処すればよいかを解説します。

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そもそも「非免責債権」とは?

非免責債権とは、自己破産で「免責」(借金の支払い義務が免除されること)が認められても、支払い義務が残り続ける債権のことです。

自己破産法(破産法253条)で種類が定められており、税金・年金・国民健康保険料のほか、養育費や悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償なども含まれます。

つまり、自己破産だけでなく任意整理や個人再生を行っても、非免責債権である税金の支払い義務そのものはなくなりません。

「債務整理をすればすべての支払いがなくなる」という誤解が生まれやすい部分なので、まずこの前提を押さえておくことが重要です。

税金滞納への対処法・早見表

税金・年金・国保 非免責債権のため、債務整理をしても減額・免除はされない
支払いが難しい場合 新たな借り入れをせず、管轄の役所へ相談する(分割・期限延長に応じてもらえることが多い)
放置した場合 督促状→催告書→差押予告通知書の順で送付され、最終的に給料や口座が差し押さえられる
延滞税 納期限の翌日から2ヶ月までは年7.3%、2ヶ月経過後は年14.6%(消費者金融並みの高利率)
支払いの優先順位 カードローン等の借金より税金を最優先。借金部分は任意整理・個人再生で圧縮

税金は非免責債権であり、債務整理をしても消えない

債務整理を検討する方の中には、税金を滞納している方が少なくありません。銀行や消費者金融は督促の頻度が高いため、借金の返済ばかりに意識が向き、住民税や国民健康保険料の支払いが後回しになってしまうケースが多いのです。

しかし、税金・年金・国民健康保険料は「非免責債権」に分類されており、任意整理・個人再生・自己破産のどの手続きを行っても、支払い義務がなくなることはありません。

債務整理で圧縮できるのは、あくまで貸金業者やクレジットカード会社などへの借金部分です。

新たな借り入れで税金を払うのはNG

債務整理をする前に、新たに借り入れをして税金の支払いに充ててしまうのは避けるべきです。

返済する意思がないまま借金をした場合、詐欺行為とみなされるおそれがあり、場合によっては債務整理そのものができなくなってしまいます。

関連記事:債務整理手続きの直前に新規借り入れを行ってはいけない理由

税金の支払いを放置するとどうなるか

税金の支払いが滞ると、まず役所から督促状が送られてきます。これを放置すると、次に催告書、そして差押予告通知書が送付されます。

差押予告通知書は事実上の最終通告です。これも放置すると、財産が差し押さえられてしまいます。

自動車や家財などが公売にかけられる例もありますが、差し押さえられるような財産がなくても、給料や銀行口座が差し押さえの対象になる可能性があります。

給料が差し押さえられる場合は勤務先にも通知がいくため、会社に借金や税金滞納の事実が知られてしまう点にも注意が必要です。

すでに延滞税が発生している場合

住民税などの滞納を放置していると、延滞税が想像以上に膨らんでいきます。延滞税の割合は、納期限の翌日から2ヶ月までは原則として年7.3%、2ヶ月を経過すると原則として年14.6%にまで上がります(参考:国税庁のホームページ)。

年14.6%というのは、カードローンやキャッシングの利率とほとんど変わりません。ここまで膨らんでしまうと、どれだけ働いても延滞税を払うだけで精一杯という状況に陥りかねません。こうなった場合も、まずは役所に相談し、支払い期限の延長など現実的な対応を交渉することが重要です。

最優先で払うべきは税金

債務整理を考える際、最優先で支払うべきはカードローンやクレジットカードではなく税金です。延滞税が膨らんでしまうと、税金を返すためだけに生活を圧迫され続けることになりかねません。

現金も預金もない状態では「払えないものは払えない」というのが実情です。

だからこそ、滞納が深刻化する前の「相談」が重要になります。自分で役所に相談するほか、無料相談を行っている法律事務所で、税金の滞納についても合わせて相談してみるとよいでしょう。

税金以外の借金(貸金業者への債務)は、任意整理や個人再生で圧縮するのが現実的な解決策です。

よくある質問

Q. 自己破産をすれば税金の滞納もゼロになりますか?

なりません。自己破産で免責されるのはクレジットカードや消費者金融などの借金であり、税金・年金・国民健康保険料は非免責債権のため、自己破産をしても支払い義務は残ります。

Q. 税金と借金、どちらを先に相談すればよいですか?

並行して進めるのが望ましいですが、優先度としては税金の方が高くなります。借金については弁護士・司法書士に債務整理を依頼しつつ、税金については早めに役所へ相談し、分割払いなどの交渉を進めましょう。

Q. 差し押さえの通知が来てしまった場合、もう打つ手はありませんか?

差押予告通知書の段階でも、役所に事情を説明し、分割払いなどの交渉に応じてもらえる可能性は残っています。放置せず、できるだけ早く役所や専門家に相談することが重要です。

Q. 分納中に体調不良などで一時的に払えなくなったらどうなりますか?

一度決めた分納額を払えなくなった場合も、放置せず速やかに役所へ再相談することが大切です。状況によっては分納額の見直しに応じてもらえる場合があります。

まとめ

税金・年金・国民健康保険料は非免責債権であり、債務整理をしても減額や免除はされません。滞納が発生した場合は新たな借り入れで穴埋めせず、早めに役所へ相談することが何より重要です。借金部分については任意整理や個人再生で圧縮しつつ、税金は最優先で支払う姿勢を崩さないようにしましょう。対応に迷ったときは、債務整理の実績が豊富な弁護士・司法書士に相談することをおすすめします。

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