借金を返済しないまま数カ月が経過すると、裁判所から『債権差押命令』が届きます。

このまま何もしなければ銀行口座や給与が差し押さえられてしまいます。

しかし債権差押命令が届いてからでも出来ることはあります。今すぐに対処しなければいけないので、弁護士資格を持っている専門家に相談するのをおすすめします。

この記事のポイント

  • 裁判所から「債権差押命令」が届いたら今すぐ弁護士に相談するのが最善
  • 対処方法は一括返済・和解交渉・債務整理がある
  • 何もしなければ給与や銀行預金が差し押さえられる
  • 弁護士に依頼して債務整理するのが現実的
  • 2社以上から借金していたり会社に差押命令が届いてなければ交渉の余地もある

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債権差押命令とは?

債権差押命令とは「お金を貸した人が、裁判所に申し立てをして、あなたの給料や預金などから強制的に取り立てをする制度」です。

裁判所から特別送達という本人しか受け取れない方式で送られてきます。

このまま何もしなければ

  • 銀行預金を差し押さえられる
  • 給与の4分の1を差し押さえられる
  • 借金を滞納していることが会社にバレる
  • 給与の差し押さえが続ければ生活に支障が出てしまう可能性も

などのデメリットを受けます。

銀行預金と給与が差し押さえられるのが一般的

債権差押命令が届いて強制執行されると、まず銀行預金が差し押さえられます。債権差押命令が送達された時点の口座残高にしか及びませんから、その後の入金まで差し押さえられることはありません。

銀行預金がゼロになっても請求額に満たない場合、次に差し押さえられるのが給与です。給与の手取りの4分の1を差し押さえられます。

銀行の預金口座が差し押さえられ続けることはありませんが、給与差し押さえは債権額に届くまで続きます。

債権差押命令が届いた時の対処方法は3つ

債権差押命令が届いた人ができる対処方法は主に3つあります。

  • 金融機関に差押えの解除を依頼する
  • 借金を一括返済する(債務の弁済)
  • 債務整理をして差し押さえを停止する

あまり期待できませんが、差押えの解除を依頼して和解交渉するのが理想です。しかし金融機関にとって、差押え命令がでてから和解交渉に応じるメリットは少ないです。給与や預貯金から債権を回収できるからです。

借金を全額返済できるような貯金がないケースも多いです。

したがって、現実的なのは債務整理です。個人再生か自己破産なら給与差し押さえを停止できる可能性が高いです。

【解決策1】個人再生を申し立てて、差し押さえを停止する

個人再生をして再生手続開始決定がでれば、差し押さえは確実に中止されます。個人再生の申し立てと同時に強制執行中止の申し立てをすることも可能です。

債権者平等の原則(お金を貸した人は全員が平等に返済を受ける権利)があるため、個人再生では、給与の差し押さえで弁済を受けることができません。

差し押さえの中止とともに給与全額を受け取れるようになります。

差し押さえられていた給与が戻ってくるのは再生計画認可決定後

差し押さえが中止されても、すでに差し押さえられた給与まで手元にはいるわけではありません。

差し押さえられた給与は供託所に留保されており、再生計画の認可が決定した後に留保された給与が払われます。

差し押さえの中止←給与の4分の3は手元に入り、4分の1は供託所が留保する
差し押さえの取消←給与全額が手元に入り、差し押さえられていた給与も受け取れる

【解決策2】自己破産を申し立てて、差し押さえを停止する

自己破産には同時廃止と管財事件の2つがあり、差し押さえられている給与の扱いは同時廃止と管財事件で異なります。

同時廃止の場合

・債務者に財産がほとんどない場合に振り分けられる
・免責許可決定がでるまでは、差し押さえた給与を供託所が留保する
・免責許可決定とともに、留保されていた給与が支払われる

管財事件の場合

・債務者に一定の財産がある場合に振り分けられる
・破産手続開始後、すぐに全額を受け取れる

任意整理で強制執行をとめることはできない

任意整理は裁判所を経由しないで行う交渉です。任意整理の通知を金融機関が受け取っても、強制執行を停止するかどうかは金融機関の判断次第です。

金融機関にとっては、強制執行できる状態になってから任意整理に応じるメリットはほぼありません。給与や銀行口座から回収してしまった方が効率的なのです。

どうしても強制執行を停止したいなら、個人再生か自己破産が現実的です。

会社に差押命令が届いてなければ交渉の余地がある

原則として、差押命令が自宅に届いていれば、職場にも差押命令が届いています。

しかし、最初に借り入れしてから転職していれば、貸金業者があなたの現在の職場を知らないことはあります。口座が特定できなければ差し押さえもできません。

こんな時は和解交渉の余地がありますから、債権者に現在の職場を知らせるのではなく、専門家に和解交渉の可能性がないか確認してみるとよいでしょう。

2社以上から借入がある場合は任意整理するメリットが大きい

債権差押命令が届いてから任意整理するメリットはあります。

2社以上から借入があり、差押えを行使しているの1社のみの場合です。

1社から差し押さえられても、他社があなたの財産を差押える前に任意整理で和解してしまえば、事前に差押えを防ぐことに繋がります。

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